Carried Away #1 Spotify Cruising カナダ出身ポップパンクバンド

 

Carried Away カナダ出身ポップパンクバンド

カナダのインディーロック、ポップパンクシーンは非常に面白く、以前にも「Poor Young Things」というロックバンドを紹介したのだが、その後もディグってみると面白いバンドが数多く存在することが分かった。サウンド分析記事というものを当サイトで掲載してきたが、この「Spotify Cruising」では音楽配信サービスSpotifyで楽しめる音楽を紹介していくものである。その理由としては、そもそも本企画で紹介するバンド、ミュージシャンのCDなどの媒体は気軽に入手できないと思われるためである(実際に、筆者は「The Skints」のアナログ音源を高額支払って輸入した)。そのため、まずは気軽に楽しめる、Spotifyでデジタル音源を紹介し、興味があればその後、音源を買い求める、という形があっても良いだろう。それでは、クルージングの始まりだ。

 

 

 

 

 

 

「Carried Away」について

「Carried Away」はカナダ出身4人組のポップパンクであり、女性ボーカルのマディソンのカッコよさの目立つ。しかし、ライブでは楽器隊のエモーションなスタイルも特徴のようにも感じるところだ。サウンドとしてはポップパンクにエモな成分を(小さじ一杯ほど)加えた、メロディアスな展開が印象的。リードギターのフレーズやイントロのリフに「Carried Away」らしさ、というか節があるのではないだろうか。

モッシュやダイブ、というよりもフロアで大合唱できる、という方向性の繊細さもあるように筆者は感じた。現在、Spotify(またはBandcamp)でリリースしている楽曲はいずれも気持ちの良いサウンドではないだろうか。

Madison Crombie – Vocals
Oleksii Koval – Guitar
Justin Fabian – Drums
Daniel Alexandrov – Guitar

おすすめ楽曲① 『Glass』

まず、最初におすすめする「Carried Away」の楽曲は『Glass』である。バンドの代表曲でもあり、イントロのギターとドラムはパワフルで、エモい。その後、歌い出しとともに展開するギターのダウンミュートの軽快さが良い味を出している。ドラムは4つ打ちでハイハットで「今から鳴らしますよ」という盛り上がりを予感させてくれるだろう。

おすすめ楽曲⓶ 『Forever Lost』

次のおすすめ楽曲は『Forever Lost』である。この楽曲は聞いてもらうと共感してもらえるかも知れないが、「Blink 182」以降のポップパンクバンド……つまりは、「New Found Glory」や「Good Charlotte(初期)」にも通ずる、ポップさがある。ただし、ボーカルはタイトな音の上に余裕をもってリリックを乗せている印象がある。つまり、早口で感情的に突っ走る、というよりも、ワンフレーズを長く乗せているということだ。

なお、「Carried Away」はMVも公開している。次のページではそれらを紹介していこう。

「Carried Away」シングルやEPからMVもリリース

「Carried Away」はカナダのライブシーンで精力的に活動を続けるほか、EPやシングルのリリースも盛んに行っている。先述した、『Forever Lost』も最近リリースしたばかりである。また、一番人気の楽曲『Glass』はMVも公開しており、それも人気の理由なのかも知れない。

総評「Carried Away」とは?

「Carried Away」というバンドの良いところを一口で言ってしまうと、「ドラマーのジャスティンが上手い」ということ。また、「ギターがポップでかっこいい」という点だろうか。例えば、ドラムは通常、曲調からすると無難にツービートになりがちだが、「Carried Away」の場合、フロアタムやキック、スネア(もちろん、ハイハットもそうなのだが)、手数の多さとパターンの豊富さが目立つ。ギターも丁寧にエモーショナル、という感覚である。

あくまで、個人の趣味で言ってしまうと、ベースとボーカルの音圧と音色がドラムに負けてしまっている印象がある。例えば、このバンドのドラムサウンドの特徴は太さにあるのだが、ベースがどうしても細く聞こえてしまう。しかも、面白いことにドラムが楽曲によってはタムとスネア、ハイハットでそれぞれ、パン振りしており立体的な構造になっている。恐らく、ドラムサウンドへのこだわりがあるのは伝わってくるのだが、それ故にベースとボーカルの音が負けてしまう瞬間があるように感じる。そのため、丁寧なバンドという印象から良くも悪くも外れることがないのだ。

楽曲は非常に渋いし、女性ボーカルのポップパンクバンドは筆者もノリノリで聞いてしまう。だけれども、あと一歩サウンドバランスが発展すると、(若干の)ホームワーク感から脱することが可能だと感じた。楽器隊のメンバーがサイドボーカルできると滅茶苦茶強くなるバンドになるかなあ、とも思ったりする(見た目にも男女ボーカルは華がある)。

ぜひ、興味があれば「Carried Away」の音源をディグってみてほしい。

「Carried Away」オフィシャルサイト(リンクはこちら

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