Sincerely, Me #2 Spotify Cruising USポップパンクバンドの紹介、レビュー
Sincerely, Me カリフォルニア出身 ポップパンクバンド
US西海岸はパンクロックが盛んであり、気候の影響もあってか明るい曲調のサウンドが多い。例えば、2000年代に爆発的に増殖したポップパンクバンドのほとんどは、90’s PUNK ROCKの象徴でもあった、「Greenday」、「NOFX」、「Rancid」、「Offspring」などの影響を受けており、そのサウンドはパンクが持っていた反骨精神を噛み砕いたような、取っ付きやすいものになっていた。
今回、紹介するバンド「Sincerely, Me」は現行のポップパンクバンドである。彼らのリスナーには「Greenday」の影響を受けていない、若い世代もいるかも知れない。つまり、現在のUS西海岸の若い世代がどのようにポップパンクを受け入れているのか、ということを考えるきっかけになるかも知れない。

「Sincerely, Me」バンド紹介
「Sincerely, Me」は「Blink 182」や「New Found Glory」などに影響を受けているという。後にサウンドを分析したものをお伝えするが、リードギターなどのフレーズはそれらの影響を非常に感じる。メンバーは以下の通りである。
Max Ashton – Lead Vocals
Jofel Nistal – Rhythm Guitar/Backup Vocals
Dermott Shepherd – Drums
Noel Macmillan – Bass/Backup Vocals
Kevin Moritz – Lead Guitar
おすすめ楽曲① Overthinking
「Sincerely, Me」の楽曲、『Overthinking』はイントロからカラッとした明るいポップパンクサウンドが感じられる。思い切りの良い曲と言えるだろう。バンドの楽曲全体を通して、パンクの粗削りなエネルギーに現代的な磨きをかけたポップさがある。しかし、この楽曲のフックはドラムの畳み掛け方と言い、なにかしら振り切った思いのようなものを感じる。
細かにサウンドについてお話しをすると、イントロのリードギターはエモさもあり、その後のVerseでは抑制されたパートであるような印象を持つことができる。その後、Chorusパートに向かうにつれ、弾けていくという展開になっている。
『Overthinking』で最も印象深いのはドラムのように思える。スネアの詰まったような高めの音が特徴的であり、それがバチンと弾けたようなイメージをもたらしてくれる。
おすすめ楽曲 ② 『Hella』
『Hella』はイントロから西海岸ポップパンクらしいフレーズになっている。例えば、「Blink 182」などがそうであったように、耳に残るフレーズが特徴だ。Chorusが最高潮であるのだが、その他のパートでは綺麗なギターフレーズも目立つため、聞きやすさも感じられる。ベースとドラムは丁寧にタイトなリズムを作っており、伸びのあるサウンドになっている。
総評「Sincerely, Me」というバンド
「Sincerely, Me」はメロディラインがしっかりしていることと、力強いビートが特徴である。例えば、「Simple Plan」などが好きなリスナーにもおすすめできるだろう。今回の記事を書く上で、彼らの楽曲をたくさん聞いたのだが、全体的に言えばポップでイージーリスニング。ただし、唯一無二のサウンドをもっと強く感じたい、とも思ってしまう。つまり、全体を通して良い曲が多くても、代表曲はどれだ?と言われると、自信をもって紹介はできないかも知れない。
ただし、非常に聞きやすくまとまったバンドであるため、今後の作品でバンドを代表する楽曲がリリースされてもおかしくないだろう。
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