3rd Alley のフロントマンであり、西海岸サウンドの重要人物 Zack Waltersへインタビュー

 

2016年初秋、西海岸サウンドの真髄へ近づく

2016年9月の始めから僕はとあるバンドのインタビューへ取り組んでいた。憧れの存在でもあり、西海岸サウンドをローカルから支える重要な存在だ。インタビューの相手は、Sublimeチルドレンの中でも僕が大好きなバンド「3rd Alley」のフロントマンである。

そのバンドは「Long Beach Shortbus」(SublimeのベーシストEricとLongBeachDubAllstarsのボーカリストRas Oneが立ち上げたバンド)の全米ツアーやヨーロッパツアーに同行するなど、まさしくSublimeのサウンドに魅了されたファンにも支持されている。インタビューが決まったときは興奮が止まらなかった。

3rd Alley

――多くの場合、曲は起こるんだ

――これまでの「3rd Alley」の歴史を教えてください。

もちろんいいさ。喜んで答えるよ。俺はLong Beach Records(LBR)のvia Mudd(オーナーの一人)とコンタクトを取ってからソロアルバムを出すために曲を作っていたんだ。Muddはその曲をとても気に入ってくれて俺に聞いたんだ。「もしお前がバンドを一緒にやりたかったらやろう」って言われたから俺は興奮したよ。有り難かった。それが2004年の暮れの話さ。
俺がギターとボーカルをやってMuddがドラム、Tyson Parrishがベースだったよ。俺たちは「LBR bands」ってのを始めて
初めての作品の「after school special」を2005年に作り始めて2006年に出したんだ。それがLong Beachサウンドのファンの心を掴んだんだ。それから、俺たちは何度か「Long Beach Shortbus」のアメリカツアーやヨーロッパツアーに同行したよ。

2008年、Todd Forman(Sublime、LBDAのサックス担当)がバンドに加わってから俺たちはアルバム「Shiny Shady People」をリリースしたんだ。それに伴いアメリカ、ヨーロッパをツアーした。俺たちはそのアルバムの日本版をIn Ya Face RecordsとGlobal Coolingから出したんだ。その当時、日本のHMVでディスプレイされていた、俺たちの2枚のアルバムの紹介文の写真を友達に送ってもらったんだ。日本のレーベルは本当に良い仕事をしてくれたと思う。

俺たちはしばらくしてから三枚目のアルバム「Shoulda,Woulda,Coulda」を2011年にリリースした。俺たちはそのアルバムを引っ提げてツアーをすることはなかったんだけど、それでも人気が出てくれたのは素晴らしいことだよ。これまでに二回日本ツアーをやろうとしたことがあったんだよ。一回目は「RX Bandits」とツアーする予定だったんだけど、それは失敗に終わったんだ。レーベルから高すぎるお金を要求されたからね。二回目は「Sublime with Rome」とやる予定だった。でも彼らは”0”を一個多く要求してきたんだ。ははは。それで計画は終わったって訳さ。

他に知りたいことがあれば何でも聞いてくれよ。

――あなたたちは本当に気持ちの良いサウンドです。そしてあなたたちのサウンドはBradleyをなくした人々にとって希望であると思います。どのようにして曲を作っているのですか?

本当にありがとう。多くの場合曲は”起こる”んだ。普段、俺はナイロン弦のギター「Betty」を弾いて曲を書いているんだけどそれは「素晴らしい事柄」の中からピックアップしたり取り除いたりしているんだ。「ヘイ!めっちゃい感じじゃん!」って感じでね。
それで俺はそのメロディや歌詞やアイディアで酔っていく感じだね。ある時は頭に浮かんだ言葉の断片を基に曲を作ったりもする。俺が歩いてる時にもそういうのはメロディと一緒に浮かぶものなんだ。その浮かんだものを楽器で通訳するかのようにリフやそれにあったメロディを作っていくのさ。それが俺にとってのおおよその作曲方法だね。ある雨の日車に乗ってて、ワイパーが飛んで行ってしまったことがあったんだ。でも俺は気づいたんだよ、それがとても「音楽的」だってね。だから俺はその壊れたワイパーの音をサンプリングしたんだ。

そこからスタジオに戻って、初めにワイパー、次にギター、ベースを録った。俺はそれを聞きながら一週間歌詞が浮かぶまでドライブして回ったよ。実はさ、聞いてくれよ。それがすごい良かったんだ。アルバム「After School Special」の中で一番のヒット曲だね。

――ロングビーチには多くの素晴らしいバンドがいますが影響を受けたバンドはいますか?また、あなたたちはLong Beach Shortbusなどとツアーをしていますが、なにかエピソードは教えてください。

ロングビーチは音楽的に満たされたシーンだね。それはLAや他のメジャーな都市とは違って、ここには友情がたくさんあるんだ。だから俺たちは地元にショウを運んできている。「俺たちのバンドだけ見て、他のバンドが始める前に帰っちまう」なんてこととは全く違うんだ。全員が夜を楽しみに来ているんだ。ここは絆が固い場所なんだ。分かるだろ?
だから、言ってしまえば俺はその場に居合わせた全てのバンドに影響を受けたのさ。特にパンクロックシーンが栄えているね。俺の思うにここには「本物」のパンクがある。
俺の好きなバンドの「Spider」ってハードコアバンドがいるんだよ。彼らのことを俺たちは「パンクロッカーのためのイージーリスニング」って親しみを込めて呼んでるよ。「Shortbus」は最高さ。みんなでバーで騒いでぶっ飛んだのは俺たちにとって最高の時間だったな。

――あなたたちのサウンドは根強いファンの心を掴んでいますね。ロングビーチのローカルなファンからの支持は強いと思われますが、あなたにとってロングビーチとはどういう場所ですか?

ロングビーチは他の誰が何者で、何をしているのか、なんて気にしていないところさ。例えば、ビールとか酒を、医者とか、クスリの常用者、失業者と一緒に飲むことだってできる。ムエタイチャンプ、ロックスター、サーファー、そしてどんな人間だって一緒にね。つまり、俺たちの音楽のファンは本当の友達ってことさ。

Zack Walters/3rd Alley

3rd Alley
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今回のインタビューはsomeakaとしてとても大きな挑戦だった。ずっと追い求めてきた本物のLong Beach Soundの中枢にいる人物に話を聞くことは畏れもあったのだ。最後にZackがYou Tubeの「3rd Alley」のチャンネルにて公開している「More of You」のアコースティックVerを紹介しよう。

 

この曲はインタビューの中で触れていたナイロン弦のギター「Betty」を使って弾いている。原曲はバンドセットなのだが、このアコースティックバージョンはさらにメロディを強く感じ、まさに隠れた名曲と言えるのではないだろうか。どうやら、Zackには新たな動きがあるようで、それもすごい顔ぶれだそうで、この話がまたできる機会があればお伝えしよう。

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